高尿酸血症(痛風)を防ぐには?
高脂血症・高尿酸血症(痛風) - 2010年10月22日 (金)
高尿酸血症とは?
血中尿酸が7.0mg/dl以上の場合を高尿酸血症と診断します。 8.0mg/dl以上で薬物療法が必要です。
尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態が長く続くことで尿酸塩結晶が関節に沈着して起こる炎症が「痛風発作」です。この発作は通常1~2週間ほどでおさまりますが、その後で尿酸値を適正に下げないと必ず再発します。
痛風は男性の病気と言われており、患者の99%は男性です。女性に痛風が少ないのは、女性ホルモンが尿酸を体外へ排泄しやすくしているからだと言われています。したがって、一般に女性が痛風になるのは、女性ホルモンが減る更年期以降です。
高尿酸血症とは血中の尿酸値が異常に高くなった状態で、血液中に溶けきらない尿酸がからだの色々なところに結晶として蓄積していき、痛風を初めとする多くの障害をひきおこします。高尿酸血症の患者数は約500万人、痛風の患者数は約50万人いるといわれています。
尿酸とは「プリン代謝の最終産物」です。プリン体は細胞ひとつひとつの核のなかの核酸に含まれています。細胞が死ぬときにはプリン体は尿酸に分解されます。
尿酸排泄低下型が多い
高尿酸血症の原因には尿酸の産生が過剰になる場合と、排泄が低下する場合およびそれらの混合した場合があります。 60%が尿酸排泄低下型のタイプです。遺伝や肥満が関与しているといわれています。腎不全になっても尿酸の排泄が低下します。 10%が尿酸産生過剰型のタイプです。プリン体を多く含む食品を過剰に摂取する、激しい運動を行う(細胞が破壊され、体内で合成されるプリン体が増加する)のが原因です。白血病や炎症性疾患でも細胞が破壊され、体内で合成されるプリン体が増加します。のこり30%が混合型高尿酸血症です。
痛風は高尿酸血症の合併症
痛風は体液中に含まれる尿酸が異常に増え、関節や腎臓などに沈着して炎症を起こす病気です。ある日急に、足の親指の付け根が腫れ上がり激痛がおこります。何回もくり返すと関節や骨が変型してきます。 また、痛風は「発作は夜中に起こりやすい」という特徴もいわれています。思い当たる理由がないのに、夜中に突然痛み出したら、痛風の疑いがあります。
腎機能障害に注意!
尿酸が沈着し、動脈硬化も加わってくると腎機能が障害されてきます。
高尿酸血症では動脈硬化症が起こりやすくなります。
また、尿酸の結晶で尿路結石が出来やすくなります。
対策:
食事対策:
食事は生活習慣において一番大切なものです。食生活は、肥満をはじめとして高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と関係が深いと言われています。
そして今では、高尿酸血症も生活習慣病の1つと考えられ、食習慣の見直しと改善が必要となります。
プリン体を多く含む食品を減らし、アルコールは控える。また水分を多くとるようにする。尿への尿酸の排泄が増加します。
プリン体含有量の多いもの(300mg/100g):鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し、鰹節、煮干し、干し椎茸、イクラ、スジコ、肉(肉汁)、オイルサーディン
やや多いもの(200~200mg/100g):豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、さんま干物
やや少ないいもの(50〜100mg/100g): コンビーフ、魚肉ソーセージ、 ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛肩バラ、牛タン、マトン、ボンレスハム、プレスハム、ベーコン、ツミレ、ほうれん草、カリフラワー 、乳製品、牛乳、チーズ、バター、ウインナソーセージ
あまり心配ないもの(極めて少ないもの〜50mg/100g) : かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、、豆腐、、鶏卵、とうもろこし、じゃがいも、さつまいも、米飯、パン、うどん、そば、果物、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、ひじき、わかめ、こんぶ 、コメ
アルコールは尿酸の産生を高め、尿からの排泄を抑制しますので注意が必要です。1日に、日本酒に換算して1合程度(エタノールとして30g程度)とし、まめに休肝日を設けましょう。とくにビールにはプリン体が多く含まれているので注意。
ウォーキング療法:
高尿酸血症では激しい運動はマイナスになります。弱めの運動を行うことによって尿酸の排泄が促進され尿酸値が低下してきます。運動が強すぎると自分の筋肉が壊されてかえって尿酸値が高くなってしまうことがあります。運動は,ウォーキングや水中歩行などがいいとされています。
痛風や高尿酸血症でも、血清尿酸値が7.0~8.0mg/dLの患者さんは食事療法だけでコントロールできますが、酸性尿(尿pHが6.0未満)がある場合は尿酸が体内で沈着するのを防ぐ意味で、尿量を増やしたり、尿をアルカリ化すること(尿路管理)が必要になります。
薬物治療
血清尿酸値が高くなると尿中への尿酸排泄量も増えて、尿酸結晶の沈着による腎機能への悪影響が心配されます。さらに、高尿酸血症の患者さんは酸性尿(pH6.0未満)を示す頻度が高く、尿酸が結晶化しやすい状態にあるため、アルカリ化剤による治療が必要です。
合併症としての腎機能障害、尿路結石を起こさないための「尿路管理」が必要となります。
① 尿酸が排泄されにくいタイプには、尿酸の排泄を促す薬
(ベンズブロマロン、プロベネシドなど)
② 尿酸が作り出されやすいタイプには、尿酸の産生を抑える薬
(アロプリノール)
血清尿酸値を下げる薬を飲んでいると、薬の効果で血清尿酸値は正常範囲に戻ります。しかし症状がないからといって薬を飲むことを止めたり、勝手に薬の量を減らしたりすると血清尿酸値はすぐに高くなってしまいます。
なお、肝障害、血球減少、皮膚炎などの副作用が出ることもありますので、定期的な診療と血液検査は必ず受けるようにして下さい。
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血中尿酸が7.0mg/dl以上の場合を高尿酸血症と診断します。 8.0mg/dl以上で薬物療法が必要です。
尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態が長く続くことで尿酸塩結晶が関節に沈着して起こる炎症が「痛風発作」です。この発作は通常1~2週間ほどでおさまりますが、その後で尿酸値を適正に下げないと必ず再発します。
痛風は男性の病気と言われており、患者の99%は男性です。女性に痛風が少ないのは、女性ホルモンが尿酸を体外へ排泄しやすくしているからだと言われています。したがって、一般に女性が痛風になるのは、女性ホルモンが減る更年期以降です。
高尿酸血症とは血中の尿酸値が異常に高くなった状態で、血液中に溶けきらない尿酸がからだの色々なところに結晶として蓄積していき、痛風を初めとする多くの障害をひきおこします。高尿酸血症の患者数は約500万人、痛風の患者数は約50万人いるといわれています。
尿酸とは「プリン代謝の最終産物」です。プリン体は細胞ひとつひとつの核のなかの核酸に含まれています。細胞が死ぬときにはプリン体は尿酸に分解されます。
尿酸排泄低下型が多い
高尿酸血症の原因には尿酸の産生が過剰になる場合と、排泄が低下する場合およびそれらの混合した場合があります。 60%が尿酸排泄低下型のタイプです。遺伝や肥満が関与しているといわれています。腎不全になっても尿酸の排泄が低下します。 10%が尿酸産生過剰型のタイプです。プリン体を多く含む食品を過剰に摂取する、激しい運動を行う(細胞が破壊され、体内で合成されるプリン体が増加する)のが原因です。白血病や炎症性疾患でも細胞が破壊され、体内で合成されるプリン体が増加します。のこり30%が混合型高尿酸血症です。
痛風は高尿酸血症の合併症
痛風は体液中に含まれる尿酸が異常に増え、関節や腎臓などに沈着して炎症を起こす病気です。ある日急に、足の親指の付け根が腫れ上がり激痛がおこります。何回もくり返すと関節や骨が変型してきます。 また、痛風は「発作は夜中に起こりやすい」という特徴もいわれています。思い当たる理由がないのに、夜中に突然痛み出したら、痛風の疑いがあります。
腎機能障害に注意!
尿酸が沈着し、動脈硬化も加わってくると腎機能が障害されてきます。
高尿酸血症では動脈硬化症が起こりやすくなります。
また、尿酸の結晶で尿路結石が出来やすくなります。
対策:
食事対策:
食事は生活習慣において一番大切なものです。食生活は、肥満をはじめとして高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と関係が深いと言われています。
そして今では、高尿酸血症も生活習慣病の1つと考えられ、食習慣の見直しと改善が必要となります。
プリン体を多く含む食品を減らし、アルコールは控える。また水分を多くとるようにする。尿への尿酸の排泄が増加します。
プリン体含有量の多いもの(300mg/100g):鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し、鰹節、煮干し、干し椎茸、イクラ、スジコ、肉(肉汁)、オイルサーディン
やや多いもの(200~200mg/100g):豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、さんま干物
やや少ないいもの(50〜100mg/100g): コンビーフ、魚肉ソーセージ、 ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛肩バラ、牛タン、マトン、ボンレスハム、プレスハム、ベーコン、ツミレ、ほうれん草、カリフラワー 、乳製品、牛乳、チーズ、バター、ウインナソーセージ
あまり心配ないもの(極めて少ないもの〜50mg/100g) : かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、、豆腐、、鶏卵、とうもろこし、じゃがいも、さつまいも、米飯、パン、うどん、そば、果物、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、ひじき、わかめ、こんぶ 、コメ
アルコールは尿酸の産生を高め、尿からの排泄を抑制しますので注意が必要です。1日に、日本酒に換算して1合程度(エタノールとして30g程度)とし、まめに休肝日を設けましょう。とくにビールにはプリン体が多く含まれているので注意。
ウォーキング療法:
高尿酸血症では激しい運動はマイナスになります。弱めの運動を行うことによって尿酸の排泄が促進され尿酸値が低下してきます。運動が強すぎると自分の筋肉が壊されてかえって尿酸値が高くなってしまうことがあります。運動は,ウォーキングや水中歩行などがいいとされています。
痛風や高尿酸血症でも、血清尿酸値が7.0~8.0mg/dLの患者さんは食事療法だけでコントロールできますが、酸性尿(尿pHが6.0未満)がある場合は尿酸が体内で沈着するのを防ぐ意味で、尿量を増やしたり、尿をアルカリ化すること(尿路管理)が必要になります。
薬物治療
血清尿酸値が高くなると尿中への尿酸排泄量も増えて、尿酸結晶の沈着による腎機能への悪影響が心配されます。さらに、高尿酸血症の患者さんは酸性尿(pH6.0未満)を示す頻度が高く、尿酸が結晶化しやすい状態にあるため、アルカリ化剤による治療が必要です。
合併症としての腎機能障害、尿路結石を起こさないための「尿路管理」が必要となります。
① 尿酸が排泄されにくいタイプには、尿酸の排泄を促す薬
(ベンズブロマロン、プロベネシドなど)
② 尿酸が作り出されやすいタイプには、尿酸の産生を抑える薬
(アロプリノール)
血清尿酸値を下げる薬を飲んでいると、薬の効果で血清尿酸値は正常範囲に戻ります。しかし症状がないからといって薬を飲むことを止めたり、勝手に薬の量を減らしたりすると血清尿酸値はすぐに高くなってしまいます。
なお、肝障害、血球減少、皮膚炎などの副作用が出ることもありますので、定期的な診療と血液検査は必ず受けるようにして下さい。
食べて不老長寿-究極のthe elixir of lifeを求めて
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