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くすりのとくさん

Author:くすりのとくさん
<プロフィール> 
トクダ健康メディカル 代表
徳田 正武(TOKUDA MASATAKE)
健康メディカルコンサルタント
&アドバイザー 

国内大手製薬会社で40年のキャリアがあります。 薬剤師、薬理学修士、慶應義塾大MBA(嶋口ゼミ)取得者で血栓止血領域(ワルファリン等)・血管・CT・MRI造影剤領域プロダクトマネージャー、安全管理部(GVP)、渉外部、医療機器分野の新規事業部長の経験があります。

趣味:パラグライダー、フライフィッシング、ゴルフ、テニスなど

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ご案内(掲示板):最も権威あるサプリ情報


ナチュラルメディスン(メディカルハーブ&サプリ)の世界には医学的にエビデンス(根拠)のない情報があふれかえっているのも事実です。高血圧症にいいとか、ガンにいいとか、コレステロールを下げるとかなど何を根拠に言っているのか疑問に思われる情報が飛び交っています。どれが本当でどれがウソなのかわからなくなっています。

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抗酸化作用(老化の予防) を有するビタミン

1.ビタミンA(カロチノイド)
 ビタミンAは科学名をレチノールといいます。ビタミンAにはレバー、うなぎの蒲焼き、銀だらなどの動物性食品に含まれるものとモロヘイヤ、かぼちゃ、にんじんなどの緑黄色野菜に含まれるものがあり、緑黄色野菜に含まれるものをβ-カロチンと呼びます。β-カロチンは体内に吸収されるとビタミンAに変わります。

ビタミンAの仲間にみられる一般的な共通の作用
(1)眼の網膜のロドプシンを産生します。欠乏すると夜盲症になります。
(2)皮膚や粘膜の上皮細胞の形成に関与しています。欠乏すると皮膚のかさつきや肌荒れがおこるようになります。
(3)過酸化脂質の産生を抑制します。
(4)がんの発生を抑制する作用があります。



1)β-カロチン:プロビタミンA 

β-カロチンは吸収されるとビタミンAになる(カロチノイド)ためプロビタミンとも呼ばれます。カロチンにはα、β、γの3種類のタイプがありますが、食物中に含まれるカロチンはほとんどがβタイプです。
現在、500種以上もあるカロチノイドは全て、中心となる基本構造が同じであることから、すべてのカロチノイドはβーカロチンから変化したものであると考えられています。

β-カロチンの主な作用のまとめ
(1)眼の網膜のロドプシンを産生します。欠乏すると夜盲症になります。
β-カロチンは小腸の粘膜でレチノール(ビタミンA)に転換されて吸収されますが、一部は直接β-カロチンのまま吸収(吸収力はレチノールの1/3)されて、脂肪組織にそのままの形で貯蔵され、必要に応じてビタミンAに転換されます。そのため過剰摂取の問題が起きないとされています。ビタミンAの代表的作用は眼の網膜のロドプシンを産生し、夜盲症を防止します。

(2)皮膚や粘膜の上皮細胞の形成に関与。欠乏すると皮膚のかさつきや肌荒れがおこります。
人体は、いつも食物から得る大量のβ-カロチンを必要とし、過剰のβカロチンは、皮膚・腸・肺などの空気にふれている全ての器官の膜組織の細胞の一部になることにより排出されています。皮膚は、表皮と真皮に分かれ、さらに表皮は生きている細胞の基底層と、死んで角質化した細胞の角質層に分かれます。そして、β-カロチンは表皮の死んだ細胞の一部に存在することが分かっています。

(3)過酸化脂質の産生を抑制します
  βーカロチンをはじめ全てのカロチノイドは、クロロフィル(葉緑素)と一緒に存在しています。太陽光線は、クロロフィルのためのエネルギー源となる一方、過酸化脂質を生み出します。カロチノイドはこれらの毒物を消去する作用があり、βーカロチンは『フリーラジカル』『活性酸素』、さらに、これらが作り出す毒物と容易に反応する事が出来る構造を持っています。 
よって天然の日光遮断剤として作用するだけでなく、有害な物質が繊細な組織を壊さないように生体を保護する作用があります。

4)がんの発生を抑制する作用があります。-活性酸素による発がんを抑えます-
β-カロチンは当初、不飽和脂肪酸の過酸化を抑制する抗酸化剤として注目されていましたが、β-カロチンの連続投与によって口腔がんの前がん症状が激減したとの報告が出されたことにより、動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病、心臓病(狭心症、心筋梗塞)などの生活習慣病に有効なだけでなくがんの予防にも注目され始めました。
これらの効果はビタミンAとは異なるメカニズムから起きていることも明らかになり、β-カロチンが単にビタミンAの前期物質としてだけでなく、それ自体が固有の作用をもつ成分として認識されるようになっています。
発がん物質に晒された時に体内で作られる活性酸素・フリーラジカルは、正常な細胞の遺伝物質を異常な状態にしてしまいます。細胞の核や遺伝情報を調節する中心部が、本来あるべき状態から変化し、細胞は分裂や再生がうまく出来なくなります。β-カロチンは、活性酸素やフリーラジカルを捕まえて、それらが酸化をしないようにし、細胞を正常な状態にすることで発がんを防止すると考えられています。

β-カロチンを多く含む食品
にんじん(14,760マイクロg/中1本)、モロヘイヤ(8,300マイクロg/1袋)、西洋かぼちゃ(5,400マイクロg/煮物1人分)、しゅんぎく(8,910マイクロg/1束)、あしたば(9,328マイクロg/1束)、
その他緑黄色野菜、オリーブ油


2)リコピン(カロチノイド)

リコピンは、トマトに含まれる赤い色素です。カロチノイドの中で、もっとも単純な構造をしており(図1)、分子量537で、β-カロチンのように体内でビタミンAに変わりません。最近、このリコピンには強い抗酸化作用があることが判明し、生活習慣病の予防に役立つことが明らかになりました。

リコピンを多く含む食品といえばトマトですが、トマト以外ではスイカや柿、グレープフルーツ(ルビー)などにも含まれています。また、トマトの中でも、特に赤系トマトに多く含まれています。
ピンク系トマトと赤系トマトとを比較すると、ピンク系トマトは糖分が高いのが特徴ですが、赤系トマトは、ピンク系トマトよりもリコピンを3倍ほど多く含有しています。また、その他の栄養成分(β-カロチン、ビタミンCやダイエタリー・ファイバーなど)も、赤系トマトの方が多く含んでいます。

リコピンの主な作用のまとめ
(1)リコピンの抗酸化作用、生活習慣病予防作用
リコピンが注目されるようになったのは、1989年に、その抗酸化作用がビタミンEの100倍、β-カロチンと比較しても2倍強いことが明らかにされてからです(in vitro 図2参照)。
活性酸素はがんや動脈硬化症などの生活習慣病を引き起こしたり、老化を促進したりしますから、その活性酸素を消去すること(抗酸化作用)によって、生活習慣病予防作用や老化抑制作用が期待できます。

(2)抗がん作用(がん抑制作用)
最近、リコピンには、細胞のがん化を防ぐ役割を持つ遺伝子を活性化する機能があると考えられています。実際に、がんにかかった人の血中リコピン濃度は、正常な人と比べて低いことが、様々ながんについて明らかにされてきており、リコピンのがん抑制作用(大腸がんの発症を抑制する)が注目を集めています。また、肝臓がんや膀胱がんに対しても、予防効果があることがわかってきています。

(3)LDLコレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化症の予防に役立つ
トマト(リコピン)の摂取は、動脈硬化症の原因となるLDLコレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化症の予防に役立つことが判っていますし、老化とともに衰える学習・記憶能の維持にも効果があるというデータも得られてきています。

(4)トマトジュースやケチャップなどの加工品が効果的
リコピンなどのカロチノイドは、油に溶けやすく、熱に対して安定していることから、油で炒めたり調理することで吸収が良くなります。
一般にスーパーなどで売られているピンク系トマトよりも、トマトジュースやケチャップなどの加工品の原料となる赤系トマトの方が多くのリコピンを含むと言われます。さらに、同じ量のリコピンを摂取するとしても、生のトマトよりも、加工処理したものの方が2~3倍も吸収されやすいことも判っています。

リコピンを多く含む食品
完熟トマト、スイカ、柿、グレープフルーツ(ルビー)


3)カプサンチン(カロチノイド)
リコピン、β-カロチン、カプサンチンの抗酸化作用

カプサンチンの抗酸化作用の強さは、β-カロチン以上であり、リコピンとほぼ同等です。このことから、カプサンチンにも、がんや脳血管疾患、心臓病といった、生活習慣病を予防する作用が期待できます。

カプサンチンの主な作用のまとめ
(1)強力な抗酸化作用が認められており、その作用はβ-カロチンの1.5~2倍、リコピンとほぼ同等です。
(2)体内に吸収された後、血液中では、HDLコレステロール(善玉コレステロール)中にも多く含まれることが判っており、活性酸素からHDLコレステロールを守る働きもあります。
(3)老化に伴って衰える学習・記憶能を維持する働きがあります。

カプサンチンを多く含む食品
赤ピーマン
(参考)  手軽に摂るには、赤ピーマンを含む野菜系ジュースが便利
赤ピーマンは、緑色のピーマンと比べると、まだまだ高価です。また、一度にたくさんの量を食べることもなかなかできません。その点、赤ピーマン果汁を使った野菜系ジュースは、安価で手軽に、たくさんのカプサンチンを摂取することができる飲料であるといえます。また、搾汁などの加工により、カプサンチンが細胞外に出てくることから、吸収面でも、生の野菜よりも優れていると考えられます。


2.ビタミンB2
(1)糖質・脂質の代謝を促進します。
(2)エネルギー消費量の多いスポーツマンや、妊娠中の女性、成長期の子供に有効です。
(3)不足すると皮膚・粘膜疾患(口内炎、口角炎、舌炎その他粘膜部位の炎症)が生じます。
ビタミンB2を多く含む食品
納豆、鰻の蒲焼、各種レバー 、牛乳


3.ビタミンB6
(1) タンパク質や脂質の代謝を促進します。
(2) 月経前症候群(不定愁訴)の治療に有効です。(エストロジェンの分泌が高まると血中B6の濃度が低下するため。) 
ビタミンB6を多く含む食品
    かつお、まぐろ、さんま、レバー


4.ナイアシン(ニコチン酸、ニコチンアミド)
(1)NAD、NADPの前駆体です。
(2)糖質・脂質・アルコールの代謝(アセトアルデヒドの分解)を促進します。
(3)欠乏するとペラグラ皮膚炎(日光にあたる部位に発症)、歯肉の発赤腫脹、慢性下痢、イライラ、不眠、頭痛、めまい、痴呆、知覚異常、幻覚が生じます。
ナイアシンを多く含む食品
たらこ、かつお刺身


5.ビタミンC
(1) 抗酸化作用があります。
(2) コラーゲンの生成を促進します。不足すると細胞の融合が弱まり壊血病で出血を誘発します。
(3) 免疫力を強化します。「白血球」の働きを強化します。
(4) 抗がん作用があります。がん誘発物質ニトロソアミンの体内生成抑制作用、インターフェロンの生成促進によりがんの発生を抑えます。
(5) その他:メラニン色素の生成抑制。鉄の吸収促進による赤血球の合成促進などがあります。
(6) 温度、湿度、光、紫外線で分解されやすいビタミンです。
ビタミンCを多く含む食品
アセロラ(1,700mg/100g)、グアバ(220mg/100g)、赤ピーマン(230mg/1個)、菜の花、
オリーブ油


6.ビタミンE/トコトリエノール
(1)リン脂質(細胞膜の構成成分)に含まれる不飽和脂肪酸の酸化を抑制し、過酸化脂質の産生を抑制します。
(2)LDL-コレステロールが酸化LDLになるのを抑制します。
(3)トコトリエノールはビタミンEの一種で抗酸化作用は、α-トコフェロール(従来のビタミンE)の10~50倍強いです。
トコトリエノールの抗酸化作用はトコフェロールの50倍です。
従来のビタミンEの中では、αトコフェロールがもっとも抗酸化作用が強いといわれていましたが、トコトリエノールにはその50倍もの効果のあることがわかりました。この差は化学構造の差と考えられています。トコトリエノールはトコフェロールの構造にはない炭素同士の二重構造が3ヵ所あることでトコフェロールよりもはるかに強い抗酸化作用を発揮します。
抗酸化作用の高いトコトリエノールを摂ることによって、過酸化脂質によるDNAの欠損を防ぎ、若さを長くキープするように働きかけます。
ビタミンEを多く含む食品
アーモンド(4.4mg/10粒)、鰻の蒲焼き(3.9mg/1串)、西洋かぼちゃ(6.9mg/煮物1人分)、オリーブ油、ヘーゼルナッツ(2.9mg/10粒)、落花生


7. ビタミンQ(コエンザイムQ10)
(1)ビタミンEに匹敵する抗酸化作用を有し、ビタミンEよりも効果が速くて持続します。コエンザイムQ10は、1957年に始めて抽出され、1970年には抗酸化作用があることが証明されました。ほかにも、免疫力を強くする働きや運動能力を向上させる働きなどさまざまな作用をもっていることがわかってきています。

(2)細胞内ミトコンドリアにおいて酸素の利用効率を高めます。
私たちの身体の細胞の中にはミトコンドリアという小器官があり、ここでエネルギーのもとになるATP(アデノシン3リン酸)が産生されています。ミトコンドリアがATPを作るときに欠かせない酵素の補酵素がコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10は、心臓や肝臓、腎臓に特に多く含まれ、内臓を動かすエネルギーを作っています。
特に心臓はエネルギーを大量に必要としているため、コエンザイムQ10が最も多く消費されています。心臓でコエンザイムQ10が不足すると、血液の循環が悪くなって、動悸、息切れ、疲労感、脚のむくみといったさまざまな症状があらわれることがわかっています。

(3)心臓のビタミン。
コエンザイムQ10を体内で合成するためには多くののビタミンとミネラルが必要ですが、食事から全てを十分にとることができにくいため、必要量のコエンザイムQ10も不足しがちです。そのうえ、コエンザイムQ10は高齢化するにともなって体内での合成量が減少してくることがわかっています。20代がピークで、40代では20代の約30%も減少し、50代を過ぎるとさらに急激に減ってしまいます。心臓のビタミンとして加齢とともに供給が必要です。
  レバー、肝油から供給できますがサプリメントが効果的な物質の1つです。大量摂取しても副作用は極めて少ないため、比較的安心して服用できます。


8.イノシトール (抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれるビタミンB群の1つ)
(1)肝臓での余分な脂肪やコレステロールの蓄積を予防します。
脂肪やコレステロールの流れをスムーズにして、これらが肝臓や動脈に付着するのを予防します。とくに肝臓に脂肪がたまりすぎないよういするため「抗脂肪肝ビタミン」と呼ばれています。医療の現場でも脂肪肝・肝硬変等の予防・治療薬に使われています。

2)リン資質(フォスファチジルイノソトール)の構成成分です。
(3)体内ではグルコースから合成されます。

イノシトールを多く含む食品柑橘類、豆類、小麦胚芽


9.オロット酸(ビタミンB13)
(1)肝臓の障害や早すぎる老化を予防します。
2)葉酸やビタミンB12の代謝を助けます。
厳密にはビタミンではなく、ビタミン様物質です。水溶性でオロット酸とも呼ばれ、葉酸やビタミンB12の代謝にはたらいています。また、肝臓障害や早すぎる老化を予防するはたらきがあると、推察されています。そのほかの体内でのはたらきや欠乏症については、まだよくわかっていません。
オロット酸を多く含む食品
小麦胚芽、ビール酵母


10.パンガミン酸(ビタミンB15)
(1)ビタミンEに似た抗酸化作用があります。
同じく、ビタミン様物質です。ビタミンAやEを同時にとると効果的と言われています。
パンガミン酸を多く含む食品
ゴマ、ビール酵母、かぼちゃの種、

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by EBMで裏付けされた健康食品、サプリ&ハーブ情報 on 2010/09/15 at 23:15:27

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